発売中の「特選小説」6月号に霧原の連載『輪廻の春』第2回「夜明け前」が掲載されています。と書いてる最中にいきなり停電……あっ、点いた。
これまでにない形の連載なので、読者にどう受けとめられるのか不安でもあったのですが、「読者サロン」に寄せられたハガキの暖かい声にほっとすると同時に、ファンの期待を裏切らないようにしようと決意を新たにしましたね。
第2回を読んだ人が一様に口にするのは「後半に出てくる暁子がとくにいい」。
はい、霧原もそう思っています。最初は出すつもりはなかったのですが、書き始めたら、暁子が勝手に動き出しましたね、私を書いてって。
まれな体験でした。
特選のこの号には、神崎京介氏、岩井志麻子氏の作品のほか「睦月影郎と3人の美女作家」の座談会あり、若手の有望株・葉月奏太氏の作品ありで、充実していますよ。「特選小説」も安泰というところでしょうか。 話は変わって、ついさっき、うかみ綾乃さんのケータイ小説『秘め音〜よがりの媚蜜』の最終回をダウンロードして読んだのですが……ひさしぶりに泣きましたね。
途中で「うっ」と嗚咽しかけてこらえたんだけど、ラストでは涙が止まらなくなって。まだ、俺もこんなに泣けるんだって、泣ける自分が愛しくなって(笑)。
姉と弟の愛の物語なんだけど、悪役二人が効いていて、ヒロインが穢される濡れ場もエロイし、総体としては至上の愛の物語になっている。
さすが、団鬼六賞大賞作家としか言いようがない。
仕事は二見のゲラチェックを終えて、新連載の「日刊ゲンダイ」の1週目を書いているところ。明日からまた双葉の書き下ろし。