霧原一輝/日記

日記

■2008年01月31日(木)  しょうがない
 風邪気味で体調悪し。
 喉痛と微熱。背中のほうが妙に騒ぐし、喉がひりつく。
 それでも、いつものように仕事。
 こんなときは煙草を吸わなければいいのだが、どうしても指が煙草に。喉飴を舐めながら、いつものようにプカプカ。
 双葉文庫の第5章の最後のほうを大幅に変える。
 夜には、二見文庫の第4章を手直しして、第5章に突入を試みるが、寒けがしてやむなく断念。
 とっとと寝ようと、熱い風呂に入って汗を出し、寝酒にジンローを飲んでベッドに。
 読書もせずに、就寝・・。
 しょうがない。


■2008年01月30日(水)  散髪
 昨夜遅かったので、午後1時起床。
『今夜、抱く』の見本を、お世話になっている人や関係者に送るためにパッケージする。結局手元に残ったのは、2冊だけ。少ないが仕方ない。なくなったら、アマゾンで購入しよう。
 終わって、それを郵便局に冊子小包として出しに行く。その足で、散髪。
 散髪は数カ月ぶり。一年に4回ほどしか行かない。それも、散髪と顔剃りで1600円のところ。
 前にそこのお喋り好きな、オカマっぽい理髪師に聞いたのだが、理髪師の組合があって、そこに入っている床屋は、たとえば大人が3000幾らと価格が決められていて、ダンピングはできない。が、組合に入っていないところは、自由に価格を決められるらしい。
 以前には、組合のほうからプレッシャーを受けて、鋏とかの道具を購入する際に業者からいやがらせを受けたらしい。どの業界にでも、そういうことはあるようだ。
 理髪店といえば、若い頃、美人の理髪師がいるところへ行くのが、楽しみだった。
 ひじ掛けに置いた肘をちょっと突き出して、若い女性美容師のぷにぷにしたお腹が押しつけられる感触に胸弾ませたり。顔剃りの際に感じる、押し殺した息づかいや、唇に触れる指の感触・・。
 最近はそういうこともなくなった。
 そこの理髪店はとにかく早い。二十分そこらで散髪と顔剃りを終えた。
 その足で(といっても車だが)、文具店に向かって、なめらかに書けるゼブラのボールペンを二種類購入。このボールペンは書きやすくて、一度味を占めたら他のものは使えない。
 それから近くのスポーツジムに行き、2時間、汗を流す。
 帰って、Ryuの散歩。どうも、こいつはまたサカリがつきかけているようだ。牝のオシッコの匂いを嗅いだり、舐めたりしている。こんな真冬にもサカリが来るのか?
 今、日記を書いてても、庭で冬空に向けて、孤独に遠吠えしてるし・・。
 帰ってきて、同居人の作った「石狩鍋」を食べる。

 二時間ほど仮眠をとって、頭が冴えたところで、ようやく仕事。
 二見文庫の第4章のつづき。難しい箇所をクリアして、待望の濡れ場で筆が走る。というよりも、指が動く。頭の動きに、指がついていかない。不器用だからな。
 早く書ける作家って、きっとキーボードを打つのが速いんだと思う。
 もっとも、私はいまだに富士通の親指シフト。日本語を書くならこれが一番速い。ただし特殊だから、キーボードとか揃えるのに苦労するけど。
 20頁書き、第4章を書き終えて、見るとすでに午前4時。
 喉が痛くて、風邪を引きそうなので、やめる。
 風呂につかり、ベッドに入って、エッチなDVDを見る。すごかった。19歳の少女でオッパイも小学生クラスなのに、イクときには唇がわなわな震えて、鼠蹊部もびくんびくんと痙攣する。カメラを見つめる目がたまらない。やはり、エロスの源泉は目だな。
 その後、江戸川乱歩の『人間豹』を読むが、これは子ども向けに書かれたものだとわかり、失望して読むのをやめる。代わりに太宰治の『斜陽』を読む。
 油が乗ってるときに書いたのだなとわかる。でも、この後すぐに太宰は入水自殺しちゃうんだよな。これからだというのに。生きてれば、きっともっとすごい小説を残してたと思う。残念。
 朝の6時に就寝。喉が痛いので、薬用のど飴を口に含んで・・。


■2008年01月29日(火)  新刊『今夜、抱く』
 いつものように午後に仕事をしていると、家の前に車が停まる気配がして、「あっ、これは宅急便のトラックだな」と直観。
 停まる音と後ろのドアを開ける音でわかる。
 新刊の見本が届くことを、メールで教えていただいていたので、たぶんこれだろうと階下におりていく。
 すぐにピンポーンとチャイムが鳴って、やはり、宅急便だった。
 小包を受け取る。開けると、真新しい装丁の本が十冊出てくる。この瞬間ほど、心躍るときはない。
 何度体験しても、新刊本を初めて目にするときは、うれしい。極端なことを言うと、この瞬間のために書いているようなものだ。
 今回の新刊は徳間文庫の『今夜、抱く』。
 霧原一輝としてずっと双葉社で書かせてもらってきたので、これが初めての他社での書き下ろしとなる。霧原を双葉社のK女史とはじめたときは、こんなに早く他社で書けるとは思っていなかった。色々な顔が思い浮かぶ。様々な方に、感謝。
 装丁はきれいでソツがない。自分の子供にするように、頬ずりしたくなる(ヘンタイか?)。
 内容は、WEBのトップページを見てください。自分で言うのもへんですが、けっこう面白いです(むふふっ)。
 新刊本を横目に見て、双葉文庫の第4章の手直しをする。終えて、Ryuの散歩。小雨のなかを傘をさして、一時間ほど。冬の雨って、不思議に寒くない。
 帰って、同居人が作った夕飯をとり、二時間ほど仮眠をとる。
 それから、二見文庫の第3章のつづき。
 難しいところを何とか乗り切って、長くなりそうなので章を分けて、第4章へと。
 全体にページ数が少ないんじゃないかという不安が、これで解消される。
 第4章をしばらく書いたところで、時計を見ると、午前5時。
 風呂に入って、ベッドで『今夜、抱く』をざっと読み返す。途中でバレーボールの試合が出てくるけど、読んでて、思わず感涙に咽ぶ。
 自分の書いたシーン読んで、涙かよ!・・と、自分にツッコミを入れる。
 最後まで読んで、満足。寝たのは午前八時くらい。


■2008年01月28日(月)  カヤの実
 午前中二度の執拗な電話で(同居人のお茶の師匠から)、起こされて、仕方なく早めに起床。おかげで、一日中眠かった。
「笑っていいとも」を見ながら、食事。ソファでだらってとして新聞を読む。
「京都へおこしやす」を見てから、眠気覚ましにドライブ。
 山のほうに向かい、曲がりくねった道を思い切り飛ばして、ストレス解消。
 いつも行く峠の農産物直売所で「カヤの実」をさがすが、売り切れ。ちょっと残念な素振りを見せると、親切なオバちゃん店員が「試食用ならあるから、持っていく?」と言ってくれたので、100gばかり譲ってもらった。悪いので、高山ナメコと短くて太い大根とアピオスを買う。
「カヤの実」はカヤの木の果実で、形状はピスタチオを思い浮かべてくれればいい。中国では「森の女王」と呼ばれているとか。炒ってダークブラウンになった固い皮を割って食べると、ナッツみたいだけど草っぽいというか、森っぽいというか、青いフレーバーが舌の上でひろがって、絶妙。間食でもいいが、ビールとかのツマミにも合う。もっとも、5つほど食べると、満足してしまう。きっと、滋養が強いんだろう。
 早速、駐車場に止めてあった車中で、頬張る。
 固い歯触りがたまらない。
 峠の頂上から、眼前にひろがる真っ白な谷川連峰や三国連山を眺めながら、カヤの実を齧った。この快感をわかる人はいないだろうな。
 ショッピングセンターで買物をして、帰宅。
 帰ったら、藍川京さんから、封書が届いていた。
 この前、文芸家クラブのパーティに出たときと、その後の「花暦」での写真を送ってくれたのだ。彼女は何かで一緒のときは必ず写真を送ってくれる。感謝。
 しかし、この前、「花暦」のカウンターに入っていた京さんは、ほんと「ママ」姿が堂に入ってたな。しかも、二十名くらいのキャストを束ねていけそうな銀座のクラブのママ・・。
 なかなかこういう人はいません。
 Ryuの散歩をして帰ると、今日は同居人が料理を作っていた。といっても、北方の塩ラーメン。サラダとヒジキをつけて。

 夜になって、2時間ほど仮眠をとり、ようやくパソコンを開く。日記を書いて頭を働かせ、二見文庫の第3章のつづきにかかる。今日は双葉文庫の直しはお休み。
 七頁ほど書いて、同じことを書いているなと反省。ばさっと消去する。本にならなかった言葉たち、ゴメン。
 ちょっと難しい、微妙なところなので、試行錯誤しつつも何とか十五頁書いたところで、時計はすでに午前6時。
 あちゃあ、と思って、風呂に入る。
 ベッドに入って、『私の男』の最終章のつづきを読む。読みおわり、いろいろと考えさせられた。
 作家で友人の草凪くんがWEBで書いてたから読んだんだけど、まあ、読んで良かったね。その感想はいずれまた書きます。
 しかし、最初に読んだときから、主人公の「淳悟」ってイメージ的には田村正和だなと思ったら、とうとう最後まで田村正和でいつづけて・・。
 当然ながら、「花」ちゃんは誰かとずっと考えてきたけど、見つからない。透明感があって、少女の媚を持ってて、どこかで大人びたところがあって、思い詰めてて・・。若い頃の原田知世か?・・もっと適役の女優がいそうだけど。


■2008年01月27日(日)  すっからかん
 日曜日だが、我々の仕事には関係ない。
 正午に起床して、味噌ラーメンを作り、シューマイを添える。
 同居人は日曜も仕事だ。図書館の司書をしているから、土日はむしろ忙しいらしい。
 新聞を読みながら、ソファにだらっと寝て、大阪女子国際マラソンを見る。
 福士加代子が三十キロ過ぎに失速しはじめ、だめだなと見ていられなくなって、仕事部屋にあがり、メールチェックと日記を。
 気になってテレビをつけてみたら、福士がすごいことになっていた。マラソン選手があんなに転倒したのを見るのは初めてだ。ゴール10メートル前でこけて、苦笑いを浮かべつつ起き上がる彼女を見ていて、涙が出そうになった。
 その後、競馬をやる。
 最近はインターネットで買えるから便利だ。競馬の口座に入っているお金だけは買えるのだが、口座には800円しか残っていない。この前、一攫千金を夢見て大量にぶっこんで、華々しく散ったのだ。
 だが、勝負はここからだ。私の買い方は軸馬を二頭決めて、そこから薄めに流す三連複というやつ。これで昨年は何度も万馬券をゲットした。
 今日も同じ買い方で、100円ずつ8点に流す。外れれば破産だ。
 ゴール二十メートル前まではずばりで「取ったな」と安心していた。ところが、軸馬の一頭が失速。ずぶずぶ差されて、5着に。
 追い込み馬があんなに早く先頭に立ったら、そりゃあ差されるわな。
 5000幾らになるはずが、あっという間にオケラに。
 またまた、人生の厳しさを痛感して、悲哀に沈む。
 しょうがない、やり直しだ。口座に少し入金しよう。競馬を長くやっていると、立ち直るのも早くなる。その代わり、ゴール前のドキドキ感も減るけど。

 その後、Ryuの散歩をしてから、双葉文庫の第3章の手直し。
 終えて、夕飯と思っていたら、同居人は疲れてダウンしている。仕方ないので、昨日につづいて自分で料理。スルメの一夜乾しを中心に、具だくさんの味噌汁とサラダ。
 休んでから仕事。
 二見文庫の第2章を見直して、その勢いで第3章に突入。
 何でもない日常のエロスを書いているうちに、感じるものがあって、下腹部にピキーンとした例の勃起感が。たぶんこの章は上手くいく。
 十頁ほど書き、そのシーンを書き終えたところでやめる。
 この章は長くて、二日ではどうせ書けないから、三日のペース配分だとここらでやめといたほうがいい。
 風呂につかり、ベッドに。
 ビールを飲みながら、『私の男』の最終章を読む。
 読み終えるまで三十頁というところで、やめる。お愉しみは明日まで取っておこう。自分への焦らし。ひとりSMか?
『めざーにゅー』の杉崎美香のかわいい八重歯を見て、就寝。
 なぜか眠れなくて、困った。


■2008年01月26日(土)  土日はだらっと
 正午に起床。作ってあったクリームシチューを食べながら、新聞を読む。
 土日になると、なぜかぼんやりしてしまう。周囲が休日なので、きっとそのへんも影響しているのだろう。
 リビングのソファでだらっと横になっていると、すでに午後二時。
 いかんと自分を叱咤して、仕事部屋に。
 メールチェックをして、昨日の日記を書く。
 友人の作家に待望のベビーが産まれた。ここに至るつらい過程を知っているので、無事産まれて自分のことのように嬉しい。
 だが確実に言えることは、これで彼が最低二十年は物書きを続けなくてはいけなくなったということだ。二十年か、長いぞ・・がばっと儲けて、途中で商売をはじめるという手もあるが・・。
 頭が働きだしたところで、双葉文庫の第2章の手直しに入る。
 終えて、Ryuが騒ぎだしたので、ちょっと早いが散歩をする。時間が早いせいか、ぽかぽかと暖かくて、いつもより長く散歩してサービス。Ryuも嬉しそうだ。
 帰って、自分で夕食を作る。今夜は同居人が飲み会で不在。
 魚を焼き、たっぷり具材の入った味噌汁を作り、クラゲの酢の物と納豆を付ける。
 スタンダードな料理ならできる。中華なら、同居人より上手いかもしれない。最近は冷蔵庫の残り物をつかって、適当に作ることも覚えた。料理は計算と想像力だ。
 作家さんがその気になれば、いい調理人になるだろうなと思う。

 早めに仕事をはじめる。二見文庫の第2章の続き。午前一時には書き終えて、今日のノルマを終える。
 まだ眠れそうもないので、長編の構想を書き出してみる。6つほど出てくるが、そのうちの何本使えるやら。もっと増やす必要がある。
 風呂にゆっくりとつかり、疲れを癒す。
 出て、ワインを飲む。親戚の人が長いことしまい忘れていたものを譲り受けたもので、ラベルを見ると1991とある。ドイツの白ワインだ。二本詰めで箱に入っていたもので、ひょっとして、とんでもない価値の代物かとも思うが、開けて飲む。
 すえていなくて、渋みと甘さがまろやかに融合して、絶品。
 すっかりいい気持ちになる。
 ベッドに入って、『私の男』の第5章を読む。この章は面白かった。やはり、人と人の関係性は他人の目から見て書いたほうが、鮮やかに浮かびあがってくる。
 まだ眠れそうもないので、江戸川乱歩全集7の『黒蜥蜴』の巻に収録されている『人間豹』をニタニタして読んでいるうちに、いつの間にか就寝。午前4時くらい。


■2008年01月25日(金)  毎日書くぞの誓い
 

 今日から毎日日記を書くことにする。ひとまず、一ヵ月続けてみる。
 こう書くと、高校生の頃を思い出す。あの頃、日記によくこう書いてた。そして、ほとんどが三日坊主に終わっていた。以前に高校時代の日記を開いてみたら、やたら「死にたい」というフレーズが出てきて、恥ずかしかった。太宰治に傾倒し、『されど我らが日々』に涙し、『賃金・利潤・価格』を読んでいた頃だから、仕方ないか。
 先人のWEBの日記を読んでみると、けっこう叙事的に書かれている。あまり、自分の感情を入れると続かないのかもしれない。
 したがって、先人に倣って、まずは叙事的に。

 ちょうど正午に起床。残りものの昼食をとりながら、『笑っていいとも』を見る。
 里田まいは、清潔感があって好きだ。
 新聞を読みながら、TBSで午後一時半からの連続ドラマ『京都へおこしやす』をいつものように見る。京都のお茶屋での舞妓、芸子を描いたもので、お茶屋の様子がわかるし、美しい和服姿が見られるので、興味津々。
 中村玉緒と小沢真珠がいい味出してるし、脚本もしっかりしている。
 今回は花街一の売れっ子芸子(大路恵美)が、若い社長にレイプされかかって、思わず身を乗り出してしまった。やってくれるじゃないの。男がもう少し歳とった貫祿たっぷりの悪役だったら、もっと良かったのに(なんで?)。
 その後、気分転換にドライブへ。愛車パシェロミニを駆って、わざわざ山道を走り、みなかみへと。みなかみに近づくにつれて、大雪となり、危険を感じて、みなかみの寂れた街中を通って、引き返してくる。ほんとうは、谷川岳まで行きたかった。谷川連峰は美しい。
 二時間ほどのドライブを終えて、仕事場で、昨日書いた二見文庫の第一章を見直して、手を入れる。
 午後五時になると、Ryuがうるさくするので、散歩に出掛ける。
 今日はとくに冷える。この冬一番の寒さかもしれない。
 Ryuの機嫌はもう直っている。
 帰ってきて、同居人と夕食。今夜はなぜかソバだった。最近はソバの美味しさがわかってきた。歳食った証拠かも。
 少し仮眠を取って、十時くらいから仕事にかかる。
 二見の第二章にかかる。試行錯誤しながら、文庫本換算で二十頁書いて、いよいよ濡れ場というところで、疲労感を考えて明日にまわす。疲れているときに書く濡れ場はだめだ。
 まだ時間があったので、双葉文庫の手直しをする。双葉社のWEB小説に連載させてもらったもので、今週最終回だったが、実際はもうだいぶ前に書き上げてあった。
 4月刊が決まっているが、こちらとしてもいろいろと手直ししたい。第一章を読み返しながら、手を入れる。思ったより時間がかかる。
 終えたところで、時計は午前4時をまわっている。
 仕事をやめて、風呂につかる。出てきて、布団のなかで読書。
 桜庭一樹(考えたら、私と名前が「かずき」で同じだ。性別は違うけど)の『私の男』の第4章を読みおえたところで眠くなったが、寝る前にテレビをつけて、フジテレビの『めざにゅー』を見る。お目当ては、杉崎美香だ。
 彼女の、男を包み込んでくれる穏やかで、セクシーな声を聞きながら、眠りのなかに落ちていった。


■2008年01月22日(火)  えっ、あの人が!
 上京して、サリュコパンで行われた文芸家クラブのパーティに、初めて出席した。
 どんなものかと不安と期待あいなかばだったが、ナマ志茂田景樹先生にもご挨拶できたし、なかなか会えなかった編集者や作家にお会いできたりして、二時間があっという間に過ぎてしまった。立食形式の料理も美味かった。
 その後で銀座の「花暦」で睦月影郎氏、藍川京さん、双葉文庫のK女史、O氏、そして徳間書店のI氏、T氏と飲む。
 じつは私は若い頃、徳間書店の『アサヒ芸能』で、フリーで記者をしていた経験がある。といっても難しいことは書けないので、やっていたのは「あの人は今シリーズ」とか「性豪列伝」みたいな特集ものですが・・。I氏もT氏も「アサ芸」の経験があるので、すっかり意気投合。あの頃を思い出して、三人でおおいに盛り上がる。
 しかし、当時世話になっていたデスクのN氏が去年の暮れに亡くなったと聞いて、唖然。
 ショックでした。N氏はほんとやさしくて、右も左もわからなかった私を寛大な心で使ってくれたし、5年前ほど前、何か書かせてくださいと無茶な訪問をした私を(もうN氏は偉くなってたけど)、歓迎して、御馳走までしてくださった。
 あのときはすごく元気だったのに、なんで?・・。
 暴飲する人ではなかったし、煙草もすってなかったし、なんで食道癌なの?
 せめて告別式に出たかった。あのすべてを包み込む柔和な笑顔がもう見られないのかと思うと、つらい。
 58歳だったとか・・人の人生、一寸先はわからない。
(いい人ばかりが、旅立っていく。)

 仕事面では、廣済堂の書き下ろしを終えて、三月に出る「特選小説」の短編のプロットを考え、別名で書いてるPCゲームのシナリオにかかろうとしたが、ゲーム会社の進行が遅れていて、まだ箱書きができない。
(ちょっと早いが、二見の白い表紙の文庫の書き下ろしにとりかかる。)
 短編で何度も書いてきたテーマのせいか、やけに速く書けてしまう。逆にそのへんが不安といえば不安。

 Ryuは昨日、私が上京するためにかまってやれなかったためか、ご機嫌斜めだ。拗ねる一歩手前で、自分の尻尾をまわるようにして噛んで、怒りを抑えている(たぶん)。ほんと、こいつはつきあいが難しい。
 一日散歩を誰かに任せると、信頼関係を取り戻すのに数日はかかる。作家の誰かに似ている。

 そういえば、上京する電車の往復で、遅まきながら西村賢太の『どうで死ぬ身の一踊り』を読んだ。前半はなんだこいつと思っていたが、「私の女」が出てきてからは俄然面白くなった。男がキレて、暴力を振るう段では、あまりのお可笑しさに噴き出してしまい、電車の客に妙な目で見られる。
 わかるんだよな、こういう気持ち。
(私は「大人」だから、女性相手にやばいと思ったら引くか、立ち去ることにしているけど)
 藤澤清造を読んでみたくなった。


■2008年01月15日(火)  新年会は大賑わい
 
 11日に上京して、新宿での大新年会に出た。官能界を背負って立つ錚々たるメンバーだった。
 館淳一氏、睦月影郎氏、北山悦史氏、藍川京さん、牧村僚氏、橘真児氏、草凪優氏の作家さんに、永田守広先生、猿楽一氏という評論家先生。そこに双葉社のK女子をはじめとする様々な出版社の編集者が集まった。
 初めてお会いする方もいて、有益な時間を過ごさせていただいた。
 やっぱり、いい意味で刺激にもなるし、勉強にもなる。
 二次会では、草凪くんのテキーラ攻撃を受けて、戦死者多数(おもに編集者)。彼らは家にたどりつけたのでしょうか?
 途中で切り上げて、カプセルホテルにでもと思っていたのに、楽しくてついつい四次会まで。すでに始発電車が走る時間になって、少し休んで酔いをさまし、東京駅から新幹線に。お茶をがぶ飲みし、ちょっと寝て完全に酔いをさます。
 T駅に到着し、一泊千円の駐車場に停めてあった愛車・パジェロミニに乗り、四十分運転して帰宅。
 それから、届いていなかったらしいメールを送り、風呂に入って寝たのが、11時近く。
(それでも夕方には起きて、大洋文庫のアンソロジーを書く。アンソロジーは、去年の暮れにも、竹書房のものを書いた。2月には出るらしい。)
 自分で言うのもおこがましいけど、けっこう短編は得意なのです。

 今年の上半期は順調に新刊が出る予定。
(1月『初春の天使』 双葉社・既刊)
(2月『今夜、抱く』 徳間書店)
(3月『派遣の誘惑(仮題)』 廣済堂)
 4月、5月も決まっているけど、それはそのうち・・。

 今年は霧原一輝の勝負の年になりそうだ。              
 (書くしかない、書くしか!)

 Ryuから一言
 我がご主人様は最近、寝る前に決まって臙脂色の厚い本を読みながら、にやにやしている。見たら、「江戸川乱歩全集」とあった。いまは、『吸血鬼』と背表紙にある本を読んでいる。江戸川乱歩ってそんなに面白いのだろうか? 今度、我輩もひそかに読んでみよう。ワオオーン!

■2008年01月05日(土)  2008年 我が輩の勇姿だワン
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