霧原一輝/日記

日記

■2008年10月31日(金)  私は神?
 早いもので、今年もあと2ヶ月を残すのみとなった。
 まさに、光陰矢のごとし。
 50歳を過ぎてから、とくに時間が経過するのが早い。

 1月刊の双葉の書き下ろしに集中している。年末進行だから、いつもより早めにあげなくてはいけない。
 書き下ろしをしているときは、ある意味で至福の時だ。この瞬間、作者は作品世界のすべてを生み出し、司るところの「神」でいられるのだから。
 しかし、それを意識しすぎると、逆にプレッシャーとなってのしかかってくる。人様に笑われるような登場人物を書いてしまうことは、その人物に申し訳ない。などと考え始めると、筆ならぬキーを叩く指が止まる。

 少し意味は違うが、濡れ場でも頭でではなく、感じて書こうとすると、言葉をひねりだすのが大変だ。五感というのは、もともと言葉ではないから。

 様々な事情で停滞しがちな執筆活動を、時には自分にノルマをかせ、叱咤激励しながら書く。
 上手く書こうとは思わない。でも、感性に忠実に書くだけで、ひどく疲れる。正直、投げ出したくなる。
 しかし、途中で人物が作者もびっくりのことを言ったり、したり、感じてくれたりすると、疲れが吹き飛ぶ。だいたい、にやにやしている、そんなときは。
 霧原はもっと大きな神の領域に巻き込まれて、ただの遣い走りになる。それが、気持ちいい。

 こんなこと言ってるのも、プレッシャーに押しつぶされかけてるから。
 もっと、楽しく書こうぜ、霧原さん。

 現在、第3章に入ったところ。

 

■2008年10月23日(木)  初体験
 昨日、書き下ろしの打ち合わせのために上京しました。
 上京した際には、東京駅内にある書店に立ち寄って、拙著のチェックをするのが習慣になっている。書店内の台に他の時代文庫や官能文庫とともに平積みされてる自著『初恋同窓会』の減り具合を遠巻きに眺めていると、中年の紳士がやってきた。
 平積みをちらっと眺めて、『初恋同窓会』をまず手にしたから、こちらの胸は高まる。片手で持ってぺラペラとめくっている。
 以前、同じ書店で、数分、霧原の文庫を立ち読みして結局は買わなかった方がいらしたので、それを思い出して、ドキドキ。
「買って!」と思わず、心の中で念力送ってました。
 数秒めくって、その方はその段階で一番上に載ってる自著を手にすると、立ち読みしてた本を代わりに置いて、レジに向かったのでした。
「か、買ってくれた!」
 喜びと確認のために、思わずレジの近くまであとつけてしまいました。
 カバーをきっちりかけてもらったその方は、そのまま書店を出ていかれました。
「その本を書いたのは、この私です。サインします!」
 そう口にでかかったのですが、もちろんそんなことはできません。
 背広を着てショルダーバックを肩にかけた60歳くらいの穏やかな紳士でした。午後6時だったから、これから家に帰るのでしょうか?
 自著が目の前で売れるのを見るのは、記憶に残ってないから、たぶん初体験だと思います。意外と、自著が買われるのを見た作家って、少ないのです。
 急いでて、数分しかその書店にはいられなかったので、奇跡的な確率でした。
(ああ、こういう方が霧原の本を買ってくれるのだな)
 読者の存在をリアルに感じました。
 
 その後、何度も行ったことのある編集部への道を間違えて、路頭に迷うという失態を演じながらも、小料理屋で実りのある打ち合わせをしました。
 やはり最終的には、会って話しをしたほうがいいです。
 メールとかだと、お互いの息づかいが伝わってこないし。

 2丁目で飲み、取ってあった新宿のビジネスホテルに。
 あわよくば仕事をなんて思ってたんですが、さすがにできなかった。ホテルのべッドで気持ちよく眠りに・・・
 

■2008年10月16日(木)  帰ってきました
 14日に北海道から帰ってきました。
 ススキのナイトライフを満喫して、エネルギーは満タン。しばらくは書けそうです。
 同じジャガイモにしても、北海道で食べるものはなぜあんなにホクホクして甘いのでしょうか。好物のジンギスカンももういいというまで食べてきました。子羊のなまラム、柔らかくて好きです。しこたま腹に詰め込んでも翌日に残らないところがいいです。

 今週はゲラチェックとプロット数本を煮詰め、書下ろしは来週くらいから。
 しかし、最近官能も女性編集者が増えてます。
 霧原の担当も4人が女性で、男性が4人の半々くらい。
 女性はどうしても女の側から作品を読むから、女性の作中人物をあまりにも男性の都合がいいように書くと、必ず怒られます(笑い)。
 でも、官能小説の読者の多くの方は男性で、わりと都合のいい女性像を求めているのでそのさじ加減が難しい。
 普通の小説なら書くことを、官能ではあえて書かなかったりするのだけれど・・
 
 とにかく、またしばらく休みなしで書き続けます。 
 
 
 

■2008年10月10日(金)  打ち合わせ
 昨日、今日と上京して編集者の方と、仕事の打ち合わせ。
 充実した話ができた。やはり、次回作の構想を練るにしても、作家ひとりだと限界がある。霧原をよく知ってる人の意見は大変刺激的でかつやる気が出てくる。
 それにしても、飯田橋の小料理屋は美味かったな。最後に出た、カニのパスタは最近食べたパスタのなかで断トツに一番だった。あのコクとダシの出し方は只者じゃない。
 ひとつひとつ時間をかけて作ってたもの。
 やはり、料理も小説も手間暇かけないと。

 帰宅してすぐに、明日からの旅行の荷造り。
 別名で書いてるパソコンゲームの会社が札幌にあるので、お世話になることに。ススキののナイトライフで命の洗濯をしてこよう。
 去年行ったときにチークダンスを踊った、フィリピンパブの腰がやたら高いところにある彼女はまだいるんだろうか?
 
 

■2008年10月07日(火)  『未亡人の秘唇』
『未亡人の秘唇』(河出i文庫)というアンソロジーが本日発売。霧原は7つの短編のなかのひとつ「幼なじみは未亡人」を書いています。
 敬愛する館淳一さん、由紀かほるさんも書いていらっしゃいます。

 仕事は連載と短編、それにサンスポのエッセイを書き終えて、連休の旅行まであとはプロットを数本ひねりだすだけ。
 でも妄想力に欠ける者には、このプロットがけっこう大変。
 作品の良し悪しの5割以上は最初のプロット、つまり設計図で決まる。どんなに力があっても、設計図が間違ってると修正が効かない。
 官能小説の場合、普通の小説と比べてその比率は少なくなるが、それにしてもおろそかにはできない。
 たとえば5つ考えても、実際に使えるのはせいぜい一本というところか。
 プロットだけを専門に考えてくれる人がいると楽なんだけどなあ。

 読者で「こういうの書いてください」って言ってくれる人がいれば、期待に応えるんだけどね。

 仕事が一段落したので、ひさしぶりにカラオケボックスに行った。ひとりカラオケは寂しいです。
 カロリーの消費もかねて、2時間歌いまくる。ひとりで(笑い)。

 10日前からはじめたダイエットは、2.5キログラム減ったところで横ばい状態。これ以上食事を減らすことはできないから、あとは運動するしかない。リュウの散歩だけでは運動が足らない。
 では、どうするかというと、今のところアイデアがない。困った。
 どうすればいいんでしょう。誰か教えてください。

■2008年10月03日(金)  『初恋同窓会』
『初恋同窓会』(双葉文庫)が出ます。書店に並ぶのは連休明けの14日あたりです。
 みなさんの期待は裏切らない作品ですので、霧原に興味があるかたにはお勧めです。お願いです、買ってください。
 というのも今回、双葉の官能文庫はなんと5冊一挙に出ます。そのなかに神崎K介先生の作品も含まれているのです。
 やばいです。5冊出るだけでも、売り上げが落ちることが予想されるのに。
 ですから、ぜひ買ってください。お願いします。平身低頭。

 二見の書下ろしを終えたところです。11月には出ます。
 次の書き下ろしは中旬からかかります。それまでは、短編とかエッセイ、それにプロットを考えながら、英気を養うつもりです。
 連休には、またどこかリフレッシュ旅行するつもりです。土日休まずに書いてるから、たまの旅行は許してください。
 また、ぶらり一人旅です。どこにするかな。

 そうそう、健康診断でメタボを指摘されて、ただいまダイエット中です。1週間でなんと2kg落ちました。
 夜食をやめて、ご飯2杯を1杯にしただけで、これですもの。いかに余分なものがついてたかがわかります。
 
 朝夕、めっきり冷えるようになりました。みなさんも風邪など召されませんように。


 

 

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