KIRIHARA KAZUKI
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霧原一輝 / 著者紹介

日記

2008年02月01日(金)

悪夢

 体調不良つづく。背中でオカンの虫が暴れまわる。
 それをこらえて、双葉文庫の第6章の手直し。
 終わって、寒空に向かって遠吠えするRyuを散歩に連れていく。
 マスクをして気管支を冷えた空気から守り、NYの毛糸の帽子をかぶり、JAのイボ付き軍手に、シルバーのウインドブレーカーという防寒装備で散歩。というか、Ryuに引きずりまわされる。
 こいつにとっては、ご主人様が風邪気味であろうと関係ない。
 Ryuはあきらかにサカリがついている。ぐいぐいリードを引っ張り、牝犬のオシッコの匂いをあさましく嗅ぐ。ついには、私の右足に抱きついて、アレを擦りつけてくる。
 そんなとき、私の吐く言葉は決まっている。
「おいおい、きみのアレがあたってるよ」

 魚の粕漬けと具だくさんの味噌汁を中心に夕食。少し寝て、体調が戻る。
 ノドアメを舐め、煙草を吹かしながら、二見文庫の第5章にかかる。15頁ほど書いて、寒けを感じてやめる。
 熱い風呂につかり、ジンローを飲んでベッドに。
 眠れないので、太宰治の『斜陽』を読む。伊豆長岡の別荘でボヤを起こしたところを読んでから眠ったためか、火事の夢を見る。
 夢のなかでも好奇心旺盛な私。火事場を見にいくと、目の前に背中に火のついた男が飛び出してきて、なぜか階段を転げ落ちていく。
 何なんだ、これは? 正夢にならないことを祈るのみ。


2008年02月02日(土)

太宰治的含羞

 薬が効いたのか、体調回復。
 まだ本調子ではないが、背中のオカンはいなくなる。
 いつものように起きて昨日の日記を書いていたら、宅配便が届いた(佐川急便だったから、「宅急便」ではない)。
 3月刊行の廣済堂のゲラだった。なるべく早く返して欲しいらしいので、早速、著者校をはじめる。
 二日くらいに分けてするつもりが、あまりにも面白くて(ヘンだぞ。また、ナルチシズムか?)、一気に最後までやってしまう。
 派遣会社のコーディネーターを主人公としたもので、私には珍しく30歳の若い男が主役。
 もちろん「回春」も取り混ぜてある。どう混ぜてあるかは、読んでのお楽しみ。
 波瀾万丈とまではいかないが、ドラマ・ツルギーは豊富。主人公の健気ながんばりに、拍手と失笑。
 編集者は「イケますよ」と言ってくれているが、どうなることやら。

 Ryuの散歩を終えてWEBを見ていたら、友人の草凪優くんが、彼のホームページで『今夜、抱く』と霧原について書いてくれていた。
 去年の夏、ナマ浅尾美和をこの目で見ておきたくて、湘南のビーチバレー大会を見にいったのだが、その前夜、草凪くんのマンションに泊まったことを思い出した。
 夜中まで飲んで、年上であるというだけの理由で強引に彼のマンションに押しかけたのだが、眼下に隅田川がゆったりと流れる眺望のいい部屋だった。
「よしてくださいよ」というのをまたまた無理やり、仕事部屋に乱入。
 机の上にプリントアウトされた原稿があり、細かく手を入れてあるのを見て、驚くというか感心した(ゲラじゃないよ)。
 官能作家はまだ駆け出しのときは執筆途中のものを印刷して、チェックを入れるものだが、慣れてくるにつれてしなくなる。
 草凪くんはもう二十五冊ほど書いているから、駆け出しとは言えない。
「すごいじゃん」と言うと、彼は「最終的に責任をとれるのは自分しかいないから」と、そんなことを言った記憶がある。
 こいつ、若いのに、仕事の厳しさがわかってる。おそるべし、草凪優・・。
 思わず顔を見ると、彼は太宰治的含羞をぽっちゃりした頬に浮かべて、上目遣いで私を見るのだった(講談調で)。
 褒めすぎか?・・まあ、いい。これだけ褒めておけば、酔って私にからむことはなくなるだろう。
 ところで、彼が今度徳間から出した『火照るんです。』 タイトルの最後の(。)は、どんな意味があるのかしら。謎だ。

 一休みして、夜、二見文庫の第5章のつづきを書く。15頁ほど書いて、ダウン。ゲラチェックで根気をつかい果していたためか、気持ちがつづかない。
 やけに静かだなと思って外を見ると、いつのまに降っていたのか、外はすでに銀世界。
 雪は降るとき音がしないから、気づくと積もっている。
 ひさしぶりの積雪に心躍るものを感じながら、風呂に入り、就寝。
 明日、どれだけ雪が積もっているか、楽しみだ。


2008年02月03日(日)

雪だ!

 正午に起きたら、雪が5センチほど積もっていた。
 やった!・・ひさしぶりの積雪だ。地球の温暖化のせいか、この地方もここ数年、めっきり降雪の量が減った。
 一面銀世界はきれいだ。
 きっと、汚いところを雪が覆い隠してくれるからだろう。均一化の世界。
 体調が良くなったので、庭でRyuと遊ぶ。
 イヌ族は雪が降ると、元気になる。
 雪を丸めてぶつけると、Ryuは「なに、するんだよ」とキョトンとした表情。イヌには雪合戦はわからないらしい。
 雪のなかを2メートルジャンプを連発して、はしゃぐRyu。ボール拾いも、今日はやけに気合が入っていて、動きが俊敏だ。
 雪が、サカリを一時的に忘れさせているのだろう。
 その勢いで、雪のなかを散歩。途中の坂道で二度ばかり転びそうになるが、Ryuが踏ん張っているから、リードが命綱でぎりぎりセーフ。

 うきうきした気分で、仕事もこなす。今日は積雪で、中央競馬会もお休み。
 双葉文庫の第7章を、じっくりと時間をかけて直す。
 夕食はたっぷりの牛肉とタマネギをつかった、ハッシュドビーフ。
 野菜のなかでは、タマネギが一番好きだ。炒めたときの甘さも、ナマでサラダにしたときの刺激的なフレーバーもいい。
 
 夜に、二見文庫の第5章のつづき。難航して、少し残す。この章さえクリアしてしまえば、先は見えている。峠の頂上だから、ゆっくり登ろう。
 4時過ぎに就寝。『斜陽』のつづきを読みながら・・。


2008年02月04日(月)

がんがん飛ばす

 いつものように正午に起きる。
 気分転換に、ドライブ。
 峠にある農作物直売所でれいの「カヤの実」を求めるものの、やはり、入荷してないとのこと。諦めて「飾りカボチャ」を四個買う。直径10センチほどの様々な模様の小さなカボチャで基本的にはインテリアらしい。イボみたいな突出物のあるものまである。食べられるが、おそらく美味しくないとのこと。でも、これちょっと、いい。

 ついでに、山道をがんがん飛ばす。
 一昨日の雪で危ないが、かまわず飛ばす。
 今日はみなかみとは逆の方向に。つまり、国道17号を新潟の方へと。
 赤谷湖を左手に見て、猿ヶ京温泉を越えて、三国街道へ。
 途中にある秘湯「法師温泉」の長寿館でひとっ風呂浴びて帰ろうとしたものの、時間外でアウト。
 仕方ないので、さらに北上して、三国峠を走る。
 三国トンネルを抜けたら、そこは新潟県だった。
 ちょっと走ったら、苗場に出た。駐車場に車を停めて、一休みするついでに「峠の湯」に入る。800円なり。
 離れの露天風呂につかり、熊笹に積もる深雪を眺めて、ほっこり気分。
 あがって「雪花水」を呑む。これは美味しかった。
 鋭気を養ってから、帰路につく。
 飛ばしに飛ばして、1時間半。途中の下りの坂道でスリップして、あやうく壁に激突しそうになるが、カウンターをあてて逃れる。

 夜になって、ようやく仕事にかかる。
 気分転換したせいか、筆が走る。いや、指が動く。
 二見文庫の第5章のつづきだが、長くなりそうなので分けて、第6章にする。
 25頁ほど書いて、第6章を終える(短いぞ、この章は)。
 あと2章で、60頁くらい。今週中には書き終えられそうだ。
 午前5時に『斜陽』を読みながら、就寝。


2008年02月05日(火)

ひたすら書く

 今日はひたすら書いた。
 同居人が風邪で臥せっているので、食事は自分で作る。
 早めに仕事部屋にあがって、双葉文庫の最終章の手直し。
 ヒロインの感情の流れを不自然に感じて、書き直す。男の主人公の気持ちよりも、やはり、ヒロインだろう。ヒロインを魅力的に書かなければ、官能小説の意味がない。
 時間をかけて直し、ついに脱稿。
 明日、データを送ろう。

 Ryuの散歩につきあう。まだ残雪がある。
 Ryuが片足をあげてオシッコを雪にかけると、真っ白だった雪が見るまにレモンイエローに染まっていく。鮮やかなレモンイエロー。まるで、氷レモンだ。
 だからと言って、絶対に食べてはいけない。

 脂ののったアジを焼いて、具だくさんの味噌汁に納豆とチクワ。残りものの鍋に讃岐ウドンをぶっこんで、満腹。
 最近は肉より、魚を美味く感じる。
 同居人は胃腸に来ているらしくて、オカユさえ摂れない。
 大丈夫かよ、こいつ・・。
 まあ、でも時々あることだから。そのうちに、復活してくるだろう。

 夜、二見文庫の第6章を書く。やっぱり、章を分けるのはやめた。この章は40頁を過ぎるが、しかたない。
 キーボードを叩いているうちに、指先が痛くなった。
 たとえば、「大丈夫」と書くのにも数度打ち直す。ヤバいかも。
 それでも、20頁近く書いて、第6章を書きおえる。
 あとは、最終章を残すのみ。
 午前5時に仕事をやめて、風呂につかる。
 ひたすら書いた一日だった。
 来週は上京する予定がある。仕事にかこつけて、遊んでこよう。それまでの辛抱だ。


2008年02月06日(水)

ギロチン、ギロチン、シュルシュルシュ

 今日は寝坊して、起きたのは2時近く。
 昨夜、『斜陽』を最後まで読んで、夜更かししたためだ。
 やっぱり、太宰の小説のなかでは一番見事だ。
「M・C」・・マイ・チェホフ。マイ・チャイルド。マイ・コメディアンか・・。
 カッコいい。こんなの、一度やってみたいね。
「お母さま」が萩のしげみのなかから顔を出して、娘に「お母さまがいま、何をなさっているか、あててごらん」と聞く。そして、「おしっこよ」と一言。
「ちっともしゃがんでいらっしゃらない」とあるから、これは「お母さま」は立ちションしてるわけだ。
 生まれ持っての上品さみたいなのが出てて、わずか10行くらいの描写なんだけど、数ある女の放尿シーンのなかでも、秀逸。
 酒宴の描写もさすが。酒飲みの面目躍如で、かるく書いてても雰囲気が伝わってくる。
「ギロチン、ギロチン、シュルシュルシュ」か。懐かしい。
 高校時代、この一行に触発されて、散文詩書いたのを思い出した。当時、新文芸部っていうのを作って、生意気に「大江健三郎小論」なんか書いて、謄写版印刷して出してた。
 授業さぼって、部室でカッコつけて、両切りピース吸ってた頃だ。

 午後4時から6時まで、スポーツ・ジムで汗を流す。
 帰ってきて、Ryuの散歩。
 同居人はようやく起きることができるようになったけど、依然としてバナナとかヨーグルト程度しか食わない。私だったら、空腹でくたばっている。
 仕方がないので、またひとり鍋。モツと豚肉をふんだんな野菜とともに、辛味噌仕立てで。
 洗濯もこの二日間、自分でやっている。
 洗濯機に放り込むだけでいいから楽だが、干すのが面倒だ。

 その後、ようやく仕事。
 二見文庫を15頁ほど書く。最終章だというのに、いまいち気が乗らない。指も痛い。とくに左手の中指が。我流だから、この指をいちばん使ってるみたい。
 ぐだぐだして、結局、寝たのは午前5時。


2008年02月07日(木)

なんなんだ、この夢は!

 正午に起きて、いつものようにソファにぐったり。
 頭が働きだすのに、二時間はゆうにかかる。
 最近、なぜか夢見が悪い。
 昨夜も、家に突然作家仲間が押しかけてきて、「なんで、来る前に連絡くれないんだよ」と私は独りごちるが、やつは意に介さない。
 なぜか、私の部屋は引っ越し直後のように、まだ荷物の封が解かれていない状態。
 暗いので電気のスイッチを入れたら、なぜか扇風機がまわりだす。それも半端な数じゃない。必死に止めているうちに、やつが「もう帰る」と言いだした。「今から帰れば、間に合う」とのたまう。
 せっかく来たんだから、帰るなよと思っているうちに、目が覚めた。
 何なんだ、この夢は?
 乞う、夢判断。

 気分転換に買物。といっても、同居人が臥せっているから、「道の駅」で野菜を購入。さらに、ショッピング・センターで同居人のために、イチゴやバナナとヨーグルト。
 さらに、Ryuのために、ドッグフードとササミジャーキー。
 自分のための買物は、ほとんどない。
 帰ってきて、Ryuと散歩。
 少なくとも、Ryuは散歩による健康維持というという大切なものを、私にもたらしてくれている。
 夕飯を自分で作る。今日はクリームシチュー。だが、途中でアクを取り除くのをさぼったためか、美味しいのだが、後味にアクのいやな感じが残る。
 いくら凝っても、アクを取り除くということを忘れると、すべてが台無しになる。
 これは、何かの教訓か?

 仮眠を取ってから、ようやく仕事にかかる。
 二見文庫の最終章。途中からノッてきて。残り、30頁を一気に書き上げる。
 あっという間に、脱稿。
 書きおえて高揚しているせいか、「名作」を書いてしまったような気が・・。
 いつもそう思うから、あてにはならないけど。
 午前7時に就寝。今夜は妙な夢だけは見ないように願いながら・・。


2008年02月08日(金)

何もしない一日

 午後2時起床。
 だらっしとてから、車で外出。競馬専用口座に一万円だけ入金。
 日差しがきつくて、運転していても側頭部、つまり耳のあたりが熱い。痛いほどに熱い。冬の日差しって、こんなにきつかったか?
 帰って、Ryuの散歩。
 榛名山の上空にかかった灰色の雲の、下側だけ茜色に燃えていて、幻想的。

 ずっと書きつづけてきて、さすがに疲れた。
 書き下ろしも予定より早く終えたので、今日は仕事はしない。
 一本残しておいた1991年もののドイツワインを飲んで、うとうと。
 風呂に入り、出て、また飲んで、『未来講師めぐる』を見ながら、眠りに・・。
 結局、何もしない一日だった。


2008年02月09日(土)

雪が・・・

 日曜の正午、せっかく積もった雪が日光で溶けかかるのを見ながら、前日の日記を書いているのだか、昨日、何をしたかまったく思い出せない。
 午後から降ってきて十センチ近く積もった雪が、記憶を消してしまっている。
 景色と同様に、私の頭もホワイト・アウト。
 覚えているのは、雪のなかをやたら元気なRyuと散歩したこと。
 それから、「特選小説」の短編50枚の半分ほどを書いたこと。
 早めに終えて、ワインをがぶ飲みしながら、寝たこと。
 ああ、雪がすべてを消していく・・・・。


2008年02月10日(日)

難しすぎる

 珍しく、朝早く目が覚めて、『笑っていいとも』の日曜版を見る。
 府中での競馬が中止になったことを聞いて、がっかり。
 だが、まだ、京都がある。
 暇だったので、料理を作る。スペアリブと大根を煮る。
 美味しいが、少し煮詰めすぎた。
 ついでに、なめこ汁を作って、ひとり昼食。

 京都での重賞に手を出すが、かすりもしない。最近の競馬は難しすぎる。
 200円ずつ9点買って、マイナス1800円。残高8200円。
 軸馬は簡単に飛ぶし、なんでという説明しがたい馬がヒモに来たりする。
 結局、馬券取っているのはごく少数。
 なるべく多くの人が馬券取れたほうがいいんじゃないか。時々、荒れる。そのほうが、健全な形だと思うのだが・・。
 以前よりどんどん難しくなっている気がする。競馬は推理ゲームだと思うのだが、提供されていない要素、あるいは人知でははかれない部分がクローズアップされてくると、推理の仕様がなくなる。
 闇討ち横行、辻斬り御免の世界。
 今度から3連複ではなく、これといった馬から流す馬単で勝負しよう。

 Ryuの散歩をしてから、ようやく書く。
「特選小説」の短編のつづき。
 夕食を挟んで仮眠し、午前5時までかかって、50枚を書き終える。


2008年02月11日(月)

おちんこ でるらしいんだぜ

 昼過ぎに起きて、伊香保までドライブ。
 一番高いところにある元湯の露店風呂に入って、ほっこり気分。
 ちょっと寒いけど、伊香保じゃ、ここが一番。

 その後、Ryuと遊び、散歩。
 今日は暖かいせいか、Ryuが通ると、牝犬が騒ぐ。
 というか、「くぅーん、くぅーん」と甘えた鳴き声を。
 やはり、この地域では今、サカリの季節なのだろう。
 隣のシロはRyuに会うと、仰向けに寝て大股開きするし(これはたぶん、求愛とは違って服従のサイン)、放れ犬の牝がいて、彼女はRyuの先々にまわって、お尻くねくねさせてたし・・。
 最近は慣れたが、最初のときはどう対応していいかわからずに困ったものだ。

 順延になった府中競馬の重賞の結果を知って、愕然。
 一本かぶりの本命が飛んで、まさかの番狂わせ。100円馬券買って、ン十万の世界。
 やっぱりな・・買わなくて、良かった。
 昨日の危惧がはからずも当たってしまった。
 しかも、アンカツが自信満々のコメント出していた馬だ。アンカツのコメントだけは信用できると思っていたのに。これでまた、信頼できるデータがひとつ消えた。

 ふんだんな野菜を使ったモツ煮込みで夕食。
 その後、ようやく仕事。
 二見文庫の書き下ろしを見直して、修正する。一度書いたものは、少し時間を置いてから手を入れることにしている。そのほうが、冷静になって、つまり、より読者の気持ちで読めるからだ。どうしても、独りよがりになってるところあるから。

 しこたま安ワインを飲み、別冊宝島の『ニッポンの笑い VOW!』を読みながら就寝。私も友人の作家、橘真児氏くらいのユーモアを身につけようと思って・・。
 やっぱり、「俺さまときたら おちんこでる らしいんだぜ」が最高。
 みなかみに行く途中に、まさかの立て看板があるから、今度それを撮影してこよう。驚きますよ、これは。


2008年02月12日(火)

温泉三昧

 昼頃起き、明後日の上京に備えて、メールで連絡、段取りをととのえる。
 それから、銀行に行き、「ツタヤ」でDVDを大量に借りる。
 その足で、また伊香保へとドライブ。
「石段の湯」に入ろうと思っていたが、今日は休み。しかたなく、近くの旅館「玉樹」で1000円を出して、温泉につかる。
 ここは初めてだったが、風呂はコンパクトにまとまっていて、良質。

 うっすらと雪をいただいた山々を眺望しつつ、外湯の檜風呂につかって、このところの疲れを癒す。
 ミスト・サウナに入った。かすかにハーブの香りがする。
 蒸されてもうたまらんという頃になって、上からミスト、つまり霧が降ってきて爽快。
 サウナにはいたって弱い私も、二度、入って汗を流す。
 ジャグジーも、吹き出した泡の勢いで両手が水面に浮かぶほど強力。
 一時間ほど、出たり入ったりを繰り返した。
 脱衣所にあるサービスの水を飲んだら、これがなんとポカリスエットだった。
 たしかに身体にはいいのだろうが、後に甘ったるい感覚が口に残る。せめて、隣に天然水くらいは置いてほしかった。

 帰って、Ryuの散歩。
 ようやく仕事にかかり、二見文庫の手直し。
 途中で夕食を取り、借りてきたDVD『憑神』と『サイドカーに犬』を見る。
 その後、また仕事。
 二見文庫をほぼ直し終えて、5時に就寝。
 まあまあの温泉につかり、一週間分くらいの疲れは取れた。


2008年02月13日(水)

考える

 同居人が言うには、朝方、Ryuの様子がおかしいので、見にいったら、フェンスの向う側に出ていて、もう少しで首吊り状態だったそうだ。
 信じられない。フェンスの高さは一メートル以上あるのに。
 あれだな。サカリがついているときに起こる、脱出願望。
 少なくとも、フェンスの外に出てれば、牝犬がやってくるという可能性もあるわけだから。
 明日、私が家を留守にしたら、何が起きるか? 対策をこうじないと。

 午後、BSで「三匹の侍」を見て、感激。
 丹波哲郎や平幹二郎って、色っぽいす。したがって、出てくる女も際立つ。
 素浪人と着物姿の女。このパターンだったら、私でも時代官能が書けそうだ。
 書くつもりはないけど。
 
 別ネームで書いてるPCゲームの詳細があがってきた。シナリオ書くのは、明後日からにしよう。
 今日はおとなしく家にいて、様々なプランを練る。
 次回作の構想やもろもろ。面白い話が来ているが、それはまた確実になったら。
 プロット考えるのって面白いけど、けっこう大変。
 物語性と官能性がうまく融合すれば、それで一本書けたようもなの。したがって、時間はかかるのが当然。

 パソコンが古くなって、極度に動作スピートが遅く、メールを送信するのも難儀な状態なので、新しいパソコンを購入する手筈をととのえる。

 明日いつもよりだいぶ早起きしなくちゃいけないのに、なぜかぐだぐだして、寝るのが遅くなってしまう。
 こんなんで、明日の朝、起きられるのか?


2008年02月14日(木)

大忙しの一日

 朝の9時半に必死に起きて、10時に家を出る。
 パジェロ・ミニでT駅まで行って、11時の新幹線に乗り、東京へ。
 東京駅内の書店で『初春の天使』と『今夜、抱く』の平積みの減り具合を確認。
 ついでに、本を4冊購入。

 その後、飯田橋の双葉社まで行って、午後1時にK女史と会い、近くで昼食をご馳走になりながら次回作の打合せをする。
 人家を改造した「隠れ家的」料理屋で京都に本店があるらしいが、ランチもコースになっていて、なかなか美味。しかも個室だから他人の耳を意識しなくいい。
 官能小説の話をするには絶好。
 私の住んでいる田舎には、こういう洒落たところはない。
 次回作に関しても、さすがにK女史。GOODな終わり方を提案していただき、なるほどと唸る。

 二時間ほどの打合せを終え、次は水道橋まで出て、大洋図書のワイレア出版でアダルト・ビデオのシナリオの打合せをする。
 最初は監督もというオファをいただいたが、それは丁重にお断りさせていただいた。
 今、シナリオを書いてもメリットはさほどないのだが、「大沢祐香」主演で行きたいという話を聞かされてはね・・。
 大沢祐香ちゃん、かわいいっす。それに、エロいっす。
 現場に立ち会わせてくれるというから、引き受けざるを得ない。
 それに、もともと私はシナリオライター志望だった。高校時代に8ミリで(時代がわかるよね)短編撮ってたほどだから。
 だいだいのストーリーを決める。いずれにしろ、台詞は極力削るつもり。
 やっぱり、キムギドク・タッチで行かなきゃね。

 6時に終えて、浅草へ。
 作家仲間で友人の草凪優くんと会って、浅草のふぐ料理店で「ふぐ」を御馳走になる。
 ふぐも美味しかったが、頭髪の極端に薄い名物おばあちゃん、すごかった。
「75歳でしょ」と声をかけたら、うれしそうに「もっと、ずっと上だよ」と照れる。
 たぶん、90過ぎてる。
 草凪くんとふぐを食べ、酒を酌み交わしながら、諤々の官能小説論をたたかわせる(ウソ)。
 その後、浅草のショット・バーで飲む。
 チャンドラーが好みそうな絵に描いたようなしぶくて、静かなバー。
 シーバス・リーガルの12年もの、美味しくて、オンザロックスで6杯ほどお替わり。

 11時に店を出る。草凪くんと別れて、上野駅へ。
 急行「能登」に乗って、帰る。
 途中で眠ってしまい、ハッと飛び起きたら、T駅寸前。
 あと3分寝てたら、列車は金沢まで直通だから、大変なことになってた。兼六園観光することになってたかも。
 家に戻ったのが、午前2時。
 Ryuのこ機嫌をうかがい、ジャーキーを二枚やって、なでなで。
 風呂につかって、寝る。
 さすがにぐったり。バタンキューとはまさにこのこと。ひさしぶりに深い眠りを味わう。


2008年02月15日(金)

新しいパソコン

 パソコンを買い換えたので、このWEBを作成、管理してもらっている井伊茉莉花さんに、すべてのセッティングをしてもらう。
 パソコン音痴なので、こういう人がいると心強い。
 ITベンチャーに就職が決まっているだけあって、さすがに手際がいい。
 あっという間に完了。移し替えも終わって、新しいパソコンの運転開始。
 これで、メールを何度も送信しなくて済む。
 インターネットで画像が来るのをじりじりして待たなくて、済む。
 起動も動作も早い。3月に「光」が入るから、もっと早くなるはず。

 周辺機器を山田電気に買いに行ったりしたので、終わったのは夕方。
 いつものようにRyuの散歩。
 夕食をとったところで、昨日の疲れが出て、仮眠。
 その後、新しいパソコンをいじっているうちに時間が過ぎ、今日から始める予定の別ネームでのPCゲームのシナリオは、もう一度全体の構想やキャラを確認しただけで、書かないうちにダウン。
 川上未映子の『乳と卵』(ちちとらん、いやらしいタイトルだ)を読みながら就寝。
 明日からだ!


2008年02月16日(土)

やばいぞ

 午前中に起床。
 PCゲームのシナリオを書きはじめる。
 小説とは少し違うので、感触を取り戻すために悪戦苦闘。
 以前に書いたゲームを実際にやってみるが、ゲーム感覚がまるでないためか、遅々として進まず。
 選択肢をどれを選べばどのコースに行くか、さっぱりわからず。完全に忘れている。
 しかし、アニメの声優さんて、どうしてこんなに上手いのかしら?

 めげて、午後からは借りてきたDVDを二本見る。
 Ryuの散歩をするものの、いたるところからメス犬の求愛があがり、いささか辟易する。今、このへんは恋の季節らしい。
 夕食後、ふたたびPCゲームをやり、感覚を取り戻してから執筆。
 まるで進まず、不安いっぱいのスタート。

『乳と卵』を読みながら、就寝。
 仕事をした満足感なし。


2008年02月17日(日)

バットは内側から

 午前中に起きて、友人たちと近くのグランドで軟式野球をする。
 いきなり、右中間真っ二つの3塁打を放って、気分爽快。
 左中間ではないところが、シブい。
 Ryuとの散歩のおかげで、3塁まで走っても(全力疾走じゃないからね)、息があがることはない。
 が、最近はボールが見にくくて困る。
 衰えは目にくる。それと、肩。
 以前はショートをやっていたけど、最近はセカンドが手一杯。
 習慣で一球、一球反応してるから、疲れる。

 終わって、ビールと飯。
 いい気持ちになって帰り、Ryuの散歩。
 夕飯を食べると、眠くてしかたがない。
 仮眠をとってから、ようやく仕事。
 PCゲームのシナリオを書く。依然として調子出ず。
 ついつい机を離れて、バットスイングをチェックする自分がいる。
 いかに内側からバットを出すか。アウトコースはそのままバットを放り出すように。インコースは腰を回転させる。結局、そこなんだよね。

 風呂につかり、3時に就寝。『乳と卵』を読みおえるが、私にはこの作家は向いていないのかも。読んでて、つらいっす。


2008年02月18日(月)

オナニーの形而上学

 Ryuのサカリが真っ盛りでタイヘン。
 食欲はなく、遠吠えを繰り返し、散歩しても涎流してオシッコの跡を・・。
 私の右足をダッチワイフ替わりに(なぜ右足であって、左足ではいけないのかは謎)、しがみついて腰を振る。
 今日はとくに激しかった。
 このまま射精してしまったら、どうしようかと思ったほど。

 こいつも煩悩に苦しんでいるのだなと思う。
 いっそのこと、オナニーできれば・・。
 しかし、犬が自分でしているという話は聞いたことないし。
 詳しいことはわからないが、オナニーできるのは、やはり、人間だけじゃないかと思う。いや、ひょっとして猿類も可能か? 手が使えるからね。
 人がRyuのような状態になったら、これは間違いなくオナニーをする。自家発電によって、溜まっていたガスを抜く。
 考えてみたら、これはすごい特権だ。
 人からオナニー能力を奪ったら、世の中、きっと大混乱になる。
 何が人を人たらしめるのか?・・答え・オナニー。
 セックスは動物だってできる。
 オナニーの形而上学。
 だから、オナニーの源になる官能小説って、もっとも人間的なものだ。
 オナニーを禁じたら、人間は間違いなく滅ぶ。

 PCゲームのシナリオのほうも、ようやくコツを思い出して、一応軌道に乗る。
 しかし、このペースでいつ書きおえることができるのだろうか?
 何しろ、小説の何倍も量、書かなくてはいけないから。
 ペースあげないと。

 などと書いていても、庭からはRyuが恋人を呼ぶ「おおぅぅぅ」という遠吠えが・・。
 物悲しいよね。遠吠えって。
 気持ちを掻きむしられる。


2008年02月19日(火)

DVD三昧

 今日は午前中に起きて(なぜか、最近、目覚めが早い)、DVD三昧。
『アヒルと鴨のコインロッカー』「図鑑に載ってない虫』とたて続けに見て、最後になぜかまだ見ていなかった『それでもボクはやってない』。
 フーッ。さすがに疲れた。
 もっともイキが合ったのは、『図鑑に載ってない虫』だな。
「死にもどき」か・・。
 笑った。松尾スズキ、役者としてもイケる。
 もともと、ロードムービーが好きってこともあるけど。
 話としてはいまいちだけど、空気感がいいよね。

 去年見たDVDの中じゃ、やっぱり、キム・ギドクの『弓』が一番。たぶん、もっと早い時期に出ていたんだろうけど。
 キム・ギドク、なんでもっと早く見なかったんだろうと、後悔した。          『うつせみ』『悪い女』『悪い男』なんか、全部いい。
 登場してくる男も女も色っぽい。
 これが受け入れられない韓国の文化って、どうなんだろう?

 その後、Ryuの散歩。いつものように、足を貸す。
 どんな顔して、腰振ってるんだろうと目を合わせてみたら、最初はつぶらな目をして見つめ返してきた。見つづけたら、彼は照れて、腰を振るのをやめた。

 ふんだんな野菜と豚肉を入れたキムチ鍋を作って、夕食。
 最後にかき卵を上から流し込むと、味がまろやかになる。

 それから、ようやく仕事。
 ゲームのシナリオも、ようやく調子が出てきて、ノルマを達成。
 午前3時に就寝。
 垣根涼介の『君たちに明日はない』を読みながら。


2008年02月20日(水)

混浴とメロン

 人生、時にはついていることがあるもんだ。
 今日はそんな日だったのかもしれない。
 午後、いつものようにパジェロ・ミニを飛ばして、いつもの峠の農作物直売所に。
 昔懐かしい味がする揚げ菓子を購入し、パクつきながら、車中で景色を見ると、今日は空気が澄んでいて山々がクリアに見渡せる。
 胸が疼いた。
 暖かい。空気が澄んでいる。
 そう、露天風呂日和だ。
 車を飛ばして、みなかみへ。
 さらに、奥利根方面に足を伸ばして、その途中にある温泉へ。
 宝○温泉の汪○閣。
 日本一の広さの露天風呂があるところだ。
 以前にも一度行ったことがあるが、百畳以上のプールかと見紛うばかりの露天風呂が、三つほどある。しかも、混浴だ。

 午後3時に到着した。
 二百畳はあろうかという超特大の露天につかると、思わず「ぁあああ」と声が出る。
 緊張がほぐれていく声だ。
 この前来たときは、熟女がいた。
 今日は女の人はいない。だが、別にそれ目当てで来たわけじゃない。
 ぬるいお湯にゆったりとつかっていると、吊り橋をカップルが渡ってくる。
 裸だ。女はなぜか星条旗柄のバスタオルを胸から下に巻いて、裸の男の後を急ぎ足で追っている。
 うむ?・・当然ながら、期待する。
 しばらくすると、二人はこちらの露天風呂に入ってきた。
 視野に入るところに,二人は腰を落ちつけた。
 男は30前後のイケメン。女も28歳くらいの、上玉。
 金のネックレスをかけた遊び人ふうイケメンくんは、なぜか携帯電話を持っていて、お湯につかりながらメールを送ったりしている。
 最近の携帯は、こんなに防水性が強化されているのかと驚いていると・・。
 お湯から上半身を出した女を、男が携帯で撮影している。
 ちらっと見ると、オッパイの先にビーチクが。
(ええええっ!・・)
 我が目を疑った。もう一度、盗み見る。
 やはり、出てる。
 くつろぎモードが、途端にコーフンモードにシフトチェンジ。
 女はちらちらとこちらを見て、恥ずかしそう。
 明らかに、男にビーチクを見せろと言われている模様。
 こちらには男客が6名ほど入っている。
 フツー、見られるとわかっていて、恋人にビーチクまで見せろとは言わないだろう。
 (ううむ、このイケメンくん、できる・・)

 六十前後の日に焼けたオジサン(キノコ農家のご主人)と、談笑する。パックで東京から特急使って宿泊代込めて、22、600円だよというやけに細かい話を聞きながらも、視線はちらっ、ちらっとカップルのほうに。
 相変わらず、携帯をいじりながら、時々、女を撮影するイケメンくん。
 湯面から出た女の引き締まった背中が、湯煙のなかでセクシー。

 その後、私も裸で股間をタオルで隠し、吊り橋を渡って、二箇所の露天風呂につかる。
 湯から上がり、服を着て、その露天風呂の真上にある休憩所で、煙草をふかしながら景色を眺める。
 真っ白の雪が一メートルほど積もった雪景色のなかを、谷川の渓流が涼しげな音を立てて流れている。
 墨絵のように、美しい。
 などと思って、ふと下を見た。
 すると・・さっきの女が真下の露天風呂につかっているあられもない姿が・・。
 決して、意図的ではないのです。
 見たくてみたんじゃありません。見えてしまったんです。
 女の人はまさか上から見られているとは思ってないから、まったくの無警戒。
 浴槽が浅いので、這う形でお湯につかっている。
 艶めかしい白い女体がうつ伏せになっている姿を、俯瞰から眺めることになり・・。
 透明なお湯から透けて見える、無警戒な背中、お尻、太腿の裏・・。
 ちょっと身体をひねっているので、いっそうエロチック。
 このラインはどんなアーチストでも表現できない。
 いかん!・・
 思わず目をそらす。
 煙草をやたらふかして、ついついもう一度下を・・。
 今度は、女は例の撮影状態に。
 ヘンタイサディスティック・イケメンくんに命じられて、胸からタオルを外す。
 ぷっくりとした形のいい、Eカップほどのオッパイとビーチクが
 何しろ、数メートル前には、男どもが8名ほどお湯につかっているのだ。
 彼女は不安げな視線をそちらに向けながらも、サディスティック・イケメンくんに命じられたとおりに、豊艶なオッパイをのぞかせて含羞を。
 思わず、ごくっと生唾を呑む。
 やがて、羞恥プレーが終わり、女はくつろいで向う側の岩の壁に背をもたせかけた。
 (ウヒョーッ!・・)
 乳白色のウォーター・メロンがふたつ、お湯に浮かんでいる。
 そして、黒いモズクまでが・・。
 正面から見ているわけではないのです。ほとんど真上から、鳥瞰的に。
 上から眺めるのが、こんなにエロチックだとは知らなかった。

 いかん、これでは俺はデバガメそのものだ。
 もっと眺めていたいのを抑え、後ろ髪を引かれる思いで、煙草を灰皿に押しつける私。
 吊り橋を渡り、さっきのカップルを遠くから眺めると、男はお湯から上がるのか、広いプールみたいな露天風呂を勝手に歩いていく。
 取り残された彼女は、浅いお湯のなかをしゃがんで、必死に後を追う。
 こいつ、絶対にサディストだ。
 たぶん、彼女のほうがイケメンくんにべた惚れなのだろう。
「悪いことは言わない。彼とは別れなさい。さっき撮影した画像だって、どう使われるかわかんないよ。なんで、そんな簡単なことがわからないの」
 老婆心を発揮して、心のなかで彼女に説教しながら、私はうきうき気分で車に向かうのでした。
 素早くチェックを入れたところ、三つの露天風呂には合計4名の若い女の子が入っていました。そのいずれもが、カップル。
 ううん、わからない。


2008年02月21日(木)

新刊アンソロジー『三十路妻の秘蜜』

 いつものように正午に起きて、ソファにごろんとしていたら、宅配便が届く。
 新刊だ。アンソロジーではあるが、やはり、心が弾む。。
『三十路妻の秘蜜』(竹書房)。詳しくは、トップページ参照してください。
 しかし、執筆メンバーがすごい。超豪華売れっ子官能作家さんたち。
 タイトルの「秘蜜」がなかなかオシャレだよね。

 今日は昼間から、ひたすら書く。
 昨日、さぼった分を取り戻さなくては。
 露天風呂に浮かんだふたつのメロンを思い出し、励みにしつつ、ひたすら書く。

 Ryuの散歩を終え、同居人が珍しく手作りハンバーグを作ったので、二ついただく。
 私は面倒くさがりやなので、手作りギョーザとか、手作りハンバーグを作る気持ちがない。調理人としては、失格だね。しょせん、ありものを組み合わせるだけ。

 夜も、PCゲームのシナリオをひたすら書く。
 あまり息の長いセンテンスは好まれないと思うので、短いセンテンスで、簡潔に。
 濡れ場はねちっこく。
 女性の台詞は長く。
 この台詞を、声優さんがどういうか楽しみだ。

 午前3時に、垣根涼介の『君たちに明日はない』を読みながら、就寝。
 この人、やっぱり、上手い。
 高円寺北口にある輸入雑貨店の店主である熟女と、主人公の関係性を描いた、ちょっとしたエピソード部分、好きです(以前、私、そのへんに住んでいたことがあって・・)。
 短い、濡れ場もいいですよ。単刀直入で。
「・・満足するまで、十五分でも二十分でも、ペニスをしゃぶってくれた。蟻の門渡りから肛門まで舐め回し・・」
 こんな熟女と会ってみたい。


2008年02月22日(金)

作家の日常

「日記を毎日書くぞ。まずは、一ヶ月」の誓いを立ててから、そろそろ一ヶ月。
 だんだんつらくなってきた。
 が、ここで書くのをやめてしまえば、また月に数度のペースに戻ってしまいそうだ。
 マンネリでいいじゃないか。
 作家の日常なんて、そうそう波瀾があるわけじゃなし。

 とはいうものの、昨日、何をしていたかが、思い出せない。
(俺、昨日、何してたんだっけ?)
 いつものように正午に起きて、ソファでぐったり。
 昼食を食べて、テレビ見て、新聞読んで。
 それから、仕事はじめて、きりのいいところでRyuの散歩をして。
 結局、ごく普通の生活を送ったということだ。

 夜にはカレイの煮つけを作って、少し休んで、仕事を再開。
 PCゲームのシナリオ、けっこうはかどって、予定より早く終える。
 それから、ネット・サーフィンを続けながら、次回作の参考になるデータを拾う。
 何の変哲もない日常。
 しょせん、波瀾万丈は作品の上でだけ。
でも、これが作家の姿。


2008年02月23日(土)

Ryuの遭難

 正午に起きて、チャーハンを作る。
 最近、炒飯の腕があがったのを、自覚できるようになった。昨日のご飯をチンして、少し温める。
 具材は今日はニンジンを細かく切り、ピーマンを千切り、タマネギは少しだけ入れる。
 あとは、ハムかベーコン。
 それらをかるく炒めて、取っておく。
 熱した中華用フライパンに、チンしてほぐしたご飯を入れて、すぐさまかき卵を溶かし入れる。ご飯を包み込むようにして混ぜなから、炒める。
 満遍なく押しつけ、ご飯を切るように。
 そこに、炒めておいた具材を放り込み、かきまぜる。
 それから、塩コショウと中華スープの素「味王」を適量入れる。
 よく炒めて、出来上がり。
 10分もかからないし、栄養はあるし、美味いし、お手軽だ。
 まったくの我流だから、どこか間違ってるかもしないけど。男の料理としては、こんなものだろう。

 その後、仕事をしながら、競馬を。
 土曜日だけど、東西で重賞がふたつある。
 ひとつは取ったが、ひとつは外す。
 それも、いったんこう買うと決めたものを寸前で変更して、結果外す。
 元のまま買っていれば、3000円はついた。
 こういうことが多い。俺、博才ないかも。

 深夜、例のPCゲームのシナリオを書きつつ、ふと外を見ると、いつの間にか雪が積もっていた。
 外はピューッ、ピューッという風の音とともに、雪が舞い踊っている。
 こりゃあ、吹雪だ。
 ふと見ると、庭にいたはずのRyuがいない。
 いや、いなんじゃなくて、雪に埋もれていた。
 寝床がわりの毛布に丸くなり、その上に雪が白く積もっていたので、見分けがつかなかったのだ。
「この、アホ!」
 すっ飛んでいくと、Ryuがむっくりと起きた。
 胴震いして雪を跳ね飛ばし、「何ですか?」という涼しい顔でこちらを見ている。
(バカだ。こいつは!)
 あまりの素っ頓狂さに怒る気持ちも起こらず、屋根のついたところに犬小屋とともにRyuを連れていく。
(もし、あのまま遭難を発見できずにいたら、こいつはどうなったんだろう?)
 それを考えると、こわい。


2008年02月24日(日)

小さい頃は

 正午に起きて、昨日の煮物を温めて昼食。
 外は一面の銀世界。だが、もう溶けかけている。
 東京のほうは降らなかったようだが、こちらは積もっている。こういうケースは珍しい。
 うきうきして、庭でRyuと遊ぶ。
 昨日、遭難しかけていたのに、Ryuは元気。
「南極でソリでも引いて来い」と、言いたくなる。

 その後、仕事をやる振りをして、競馬をやる。
 二レースとも外す。競馬専用銀行口座の残金が5000円を切って、トホホの気分。

 仕事をやる気が起きず、DVDを見る。
 塚本晋也監督の『TOKYO FIST』と『六月の蛇』
 両方とも見るのは何度目かだけど、やっぱり、好きだ。『ヴィタール』も良かった。
 私が八ミリ撮ってた頃の、七十年代アンダーグラウンド映画の雰囲気、色濃く引きずっていて、なおかつ評価されるのってすごいよ。
 何でも自分でやっちゃうってのも、手作り感覚でいい。
 出てくる女、色っぽいし。
 出演する女見てれば、監督の人生観がわかる・・と思う。

 くそっ、映画監督になりたかった。
 小学生の頃は医者になりたくて(なぜか産婦人科から外科志望へと変わっていったけど)、でも、数学が次第に出来なくなって、断腸の念で諦める。
 高校卒業する頃には、映画監督でいいやって思ってた。
 自信あったんだけどね。どこをどう間違って・・。いや、間違ってないか。
 生まれ変われるものなら、やはりドクターだな。『白い巨塔』の財前みたいな腕の立つ、いやみでニヒルで、ナースにはもてもてで、オペの間にバコバコやって・・。
 いかん・・妄想が。

 仕事のほうはきちんとこなす。
 ノルマをちょっと越えたところで、就寝。


2008年02月25日(月)

ようやく一ヶ月

 ヤッタ!・・
「毎日、日記を書くぞ。最低一ヶ月」と決めて、その一ヶ月が過ぎた。
 すごいぞ、霧原!
「自分を褒めてあげたいです」「生まれて、いちばん幸せです。」

 とは言うものの、その効果はわからない。
 まあ、友人が一応読んでくれているみたいで、「パソコン変えたんだね」とか「親指シフト使っているんですね」とか「Ryuちゃん、元気?」とか声をかけてくれるのが嬉しい。
 本来、日記って自分のために書くもの。他人に読まれることを前提とした日記って、ほんとうはあり得ない。
 確実に言えるのは、仕事をさぼらなくなったこと。
 そのへんはけっこう正直に書いてるから。仕事せずって日々が続くと、作家なんてちょろいものだって思われる。
 ほんとうは、仕事していない時、或いは仕事がない時がいちばんつらいんだけど。
 とにかく、もう一ヶ月、続けてみよう。

 今日もAMAZONから、注文しておいた本が届いた。
 未読の本だけが、溜まっていく。
 最近、本を読む速度がめっきり落ちた。
 読み飛ばすと、作家に悪いような気がして、ついつい一字一句読んでしまう。
 読書にいちばんの環境は、電車の中。とくに長距離を走る電車。新幹線とか、特急とか。
 なぜか、集中できる。本の世界に入っていける。
 適度な揺れと、疾走感。読むしかないという状況。適度な周囲の変化・・。
 集中力が高まる環境なんだろう。
 速く読めるし、作者の息づかいも事細かに伝わる。
 そのせいか、電車の中で読んだ本って、すべて面白く感じる。
 新規の編集者に自分の作品を読んでもらうなら、絶対に電車の中で読んでもらうことだ。
 作品の評価が、2割は上がる。
 
 東京への往復で読めればいいのだが、最近は月に一度くらいしか上京しない。したがって、どんどん未読の本が溜まっていく。
 クソッ、読みたい。心から読みたいのだが・・。

 と言いつつも、仕事はこなして、シナリオも二章まで終える。
 何しろ、ヴァンパイアの話だからな(オット、これはまだ内緒だ)。
 ただ言えるのは、ヴァンパイアってエロチック。
 今夜もまた、床に就いたのは、午前5時。
 これって、ほとんどヴァンパイア状態?


2008年02月26日(火)

ベストカップル

 正午に起床。いつものように昼食を作り、『笑っていいとも』を見ながら、食べる。
 今日は生協の餃子だ。
 じつは、この前の毒入り餃子、食べてた。
 うちは生協で毎週山ほど注文するし、あれは生協のヒット商品だから、当然、何度も食べてる。
 が、幸いにして、体調を崩したことはない。
 鈍感なのか、それとも、運がいいのか。
 いずれにしろ、あれから中国で加工されたものはやめて、今度は宇都宮餃子。
 高いだけあって、さすがに美味い。
 しかし、あの事件、両国の面子もあってか有耶無耶のまま終わりそう。中国だものな。たとえ内部犯行があったとても、もみ消すわな。
 絶対に非を認めない国家体制。こわい・・。

 ほとんど雪の溶けたなかを、Ryuと散歩。
 Ryuの食欲が戻った。ドッグフードをガリガリ食べてる。
 どうやら、サカリの時期を脱したようだ。
 これまでの観察で、性欲と食欲は反比例することが明確にわかった。たぶん、ニンゲンでも同じ。
 サカリの時期には食わないし、脱するとやたら食う。
 したがって、ベッドインの前に女性に満腹になっていただくのは、考えもの。男だって、そう。もっともすでに性欲モードに入っていれば、男も女もあまり食わない。
 ギャル曽根っていつもあんなに食ってて、性欲湧くんだろうか?

 その後、シナリオを書く。
 といっても、今日は例のアダルト・ビデオのほう。
 男優はこちらの推奨で、日比野達彦氏に。あの人なら、何でもできる。
 大沢佑香と日比野達彦。悪くはない組み合わせだ。
 だけど、制作予算が千万単位ならいざ知らず、わずか。どこまでシナリオで要求していいのやら。
 撮影日数だって、ほんのわずか。したがって、演技のリハーサルを重ねなければいけないようなシーンも書けない。
 キビシー。小説のほうが、はるかに我が儘になれる。
 だが、仕方がない。この組み合わせを見られるだけで、満足だ。きっと、こちらの想像以上のことをしてくれるだろう。濡れ場はシナリオであまり縛らないほうがいい。
 結局、翌朝の8時までかかって、一気に書いてしまう。
 死にそう・・。


2008年02月27日(水)

目覚める?

 朝まで書いていたので、起きたのは午後2時。
 昼御飯を作るのが面倒で、ワカメ入りカップ蕎麦に残り物のご飯で済ます。
 ほんとうは、こういうのは良くない。健康に悪い。

 その後、昨日のシナリオをチェックして、メールで送る。
 なるべく台詞を削って書いたつもりだが・・。かつて、SAMMビデオで有末剛監督と組んで10本近くシナリオ書いてたけど、あれで台詞には懲りた。
 AV女優さんて、喘ぎ声とかおフェラは上手いけど、演技の訓練してるわけじゃないから。彼女たちの台詞を聞いて、何度、のけぞったことか。
 今回は台詞も短いし、大沢佑香だし、まず大丈夫だろう。

 4時から6時まで、スポーツ・ジムで体を鍛える。
 帰ってきて、くんくん鼻を鳴らすRyuと散歩。
 すでに、発情期を越えたようだ。ドッグフード、バリバリ食う。

 夕食は、たっぷりの具の入ったウドン。同居人は私が昼にインスタントの蕎麦を食べたことを知らないから、仕方がない。作ってくれただけでもヨシとしなければ。
 仮眠を取って、PCゲームのシナリオ。
 だんだん面白くなってきた。日頃書かない物語を書くのも、いい気分転換になる。
 戦闘シーンもけっこう書けるんだなと感心。
 臨場感あふれるスポーツシーン得意だから、案外、そういう才能もあるかも。
 いかん、またナルチシズムか?
 朝の6時に寝る。


2008年02月28日(木)

だらだら書かない

 正午に起きたら、喉が痛い。
 あれだ。昨日、スポーツ・ジムで汗を流した後で、疲労を感じながら、Ryuを散歩に連れていった。
 遅くなってて、寒かった。疲れたところに、冷えた外気を吸い込んだせいだ。
 この前、風邪引きかけたときも、同じシチュエーションだった。
 考えなきゃ。ジムに行くときは、その前にRyuの散歩を済ませることにしよう。
 同じ過ちを繰り返すのは、アホだ。

 昨夜、ようやく垣根涼介の『君たちに明日はない』を読み終えた。
 けっこう、やられた。
 サラリーマンの経験がなくて、書くときどうしても腰が引けるので、勉強しようと思って読んだんだけど、予想以上だった。
 短いセンテンスを上手く組み込んだ、だらだら書かない、読みやすい文章。
 才気あふれてるのはもちろんのことだけど、人間の描き方がいい。多面的にとらえていて、リアリティがある。
 それでいて、読後感が爽やか。
 最終章は、編集者のみなさんに読んでいただきたい。なぜかって、読めばわかる。
 主人公の男もいいけど、登場してくる女もみんな魅力的。
 この人、よく人間を観察していると思う。

 喉の痛みを感じつつ、仕事。
 ゲームのシナリオを、ノルマだけ書く。一日に、原稿用紙にして40枚以上。それでも追いつかない。
 単価が異常に安い。これでも、普通のゲーム作家さんよりは貰っているらしい。
 ゲーム書くのそろそろやめようかと、正直思ってる。
 今日は早めに、4時に就寝。DVDを見ながら。


2008年02月29日(金)

つらいっす

 な、なんで二月が29日もあるの。
 今年ってひょっとして、うるう年ってやつ。初めて気づいた。
 正午に起きるが、身体がだるい。喉もちょっと痛い。
 パンにチーズを載せ、焼いて溶かしたチーズ・パンと、サラダ、そして同居人が作っておいてくれたエリンギと蒟蒻の煮物という奇妙な取り合わせの昼食。
 二階にあがって仕事をしていると、Y出版の編集者T君から電話。
 じつはT君、今回の『大沢佑香・・私の愛した男』(仮題、自分で勝手につけたのだが、どこかで聞いたことがあるような)の企画者でもあり、監督でもあり、出演者の一人でもある。
「いやあ、シナリオ、最高ですよ。ノッて書かれたでしょう」と言うので、「いや、フツーだよ」とさり気なく返す。
 カラミ一回につき(ファックのこと)、幾らって女優に払うギャラが決まっているようで、カラミを一回減らして欲しいとのこと。やむを得ず、一回減らす。総予算を考えると仕方ない。
 桜が満開の時がいいので、4月の頭に撮ることを決める。
 今から、楽しみ。

 暖かいうちにRyuの散歩。
 帰ってきて、喉の痛みをこらえて仕事。煙草さえ喫わなければいいんだが・・どうしてもやめられない。いや、すでにやめる気持ちがない。
 ニコチン・コンマ一グラムの一番軽いやつを喫ってるんだけど、平均一日に二箱だから、肺の中、真っ黒だろう。
 最初に喫ったのがロングピース。気持ち悪くなって、頭が朦朧としたのを覚えている。
 それから、ショートホープ、ハイライト、キャメル、セブンスター、メンソール、いろいろあって今のキャスターと、どんどん軽くなってきている。
 父親の煙草遍歴もそんな感じだった。年取るに連れて、どんどん軽くなる。
 そのうちに喫えなくなったら、たぶん、死期は近い。
 煙草喫うにも、体力が要るということだ。

 同居人の作ったクリーム・シチューをお替わりして、その後、仕事。
 PCゲームのシナリオのノルマをクリア。もう、350枚以上書いてる。書き下ろしの文庫なら、もう充分に一本分だ。
 なのに、まだおそらく三分の一くらい。
 つらいっす。
 午前5時に就寝。DVDを見ながら・・。


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